FIC Logo

お役立ち情報

リストへ
賃金・退職金

賃金保全とは?

10/1/2025
表示数 5
作成者:system
労働基準法は、労働時間を短縮し柔軟な労働時間制を導入する場合に労働者の賃金が低下しないよう賃金保全を規定しており、賃金保全とは、賃金が削減される可能性のある要因があっても、従来支払われていた賃金水準を維持することをいう。柔軟な労働時間制が導入されると、1日8時間または1週間40時間を超えて勤務しても一定期間の平均労働時間が法定労働時間を超えなければ、50%が加算される延長労働手当が別途支払われないため、従来より賃金が低下する可能性が高い。これに伴い労基法は、使用者に柔軟な労働時間制を導入する場合に従来の賃金水準が低下しないよう賃金保全策を講じさせることとし、厚生労働大臣が賃金保全策の内容を提出させることや直接確認できるようにした。2004年7月1日から事業場の規模や業種に応じて段階的に実施されている週40時間制の導入の場合も、労働時間短縮や休暇縮小等により従来の賃金水準が低下する可能性があるが、労基法は従来の賃金水準と時間当たり通常賃金が低下しないようしなければならないと規定して使用者に賃金保全の責任を負わせた。
週40時間制導入に伴う賃金保全時に守るべき規定
①「‘従来の賃金水準’が‘変更される賃金水準’より低いこと」の意味は、週40時間制が適用される時点以前1年間に受けた賃金(基本給、賞与、延長労働手当、夜間労働手当、年次有給休暇手当等を通じて合計した金額)水準が週40時間制導入後1年間に受けた賃金より少なければよいというものであり、
②「時間当たり通常賃金が低下しないようにしなければならない」とは、従来の賃金水準を保全するために賃金項目や賃金を調整する場合であっても時間給通常賃金を低下させてはならず、増加する延長労働手当負担を軽減するために時間給通常賃金を低下させることもできないということである。この点を考慮すると、賃金保全策には主に時間給通常賃金を引き上げて保全する方法と別途調整手当を新設して賃金を保全する方法があるだろう。<関連行政解釈> (2004.11.25, 労働基準課-6363): 一般職労働者(月~金曜日は1日8時間、土曜日は4時間勤務)に対して改正労働基準法を適用するに当たり、従来より減少する休暇日数に相当する休暇手当分を全く補償しないことにより従来の賃金水準が低下(改正法適用前1年間の賃金総額と適用後1年間の賃金総額を比較)した場合には、改正労働基準法附則第4条による賃金保全がされたと見ることは難しいであろう。

コメント 0

ログイン後にコメントを残すことができます。

非会員はコメントの確認のみ可能です。

ログイン
賃金保全とは? | 外国人情報センター | FIC